2011年8月20日土曜日

イッソノコト・イッショクデ・イットク?

「青い空」といっても、青だけでできているわけではない。
けっこう複雑な色が絡み合って、自然な空が作られる。
「青い海」も、
「緑の山」も、
「真っ赤な夕日」も、
ほんとは複雑な色彩構成を持っている。

青い空が、本当に青1色だったらヤバイです。
まったく「抜け」を感じないと思うし、
重たいし、閉塞感満点で、絶望感すら感じるかも。

緑の山も、本当に緑1色だったらヤバいです。
自然物には見えないでしょう。


ちょうどこの「中国雲南省の禿げ山緑化計画」みたいな感じになってしまう。
ちなみにこの塗装に日本円で600万円もかけたそうです。

***

人工的な物でも、1色で作られている物は少ない。
というよりも無いかもしれない。
ほぼ全体が1色でできていても、
どこかしらにロゴマークやタグなんかが存在する。

完全に1色だけでできている物を見ると、
なんとなく未完成品のように思えてくる。
例えば、白1色だったら、それは塗装前の状態に見える。
ビビットな色だったとしても、1色であれば、金型成形しただけの素体に見える。
これから仕上げ作業に入のるだろうと、予測します。

目に飛び込む色数は、
ある物を、完成品として認識するための無意識的判断基準になっている一面がある。

ということは、
1色のみで作られている物が日常生活の中に存在すると、
違和感を感じるはず。
出荷される前の物のように見えるはずだから。

そして、その固定観念を刺激すると、結構面白い。





この青いボートは「ora-ito」というアーティストの作品。
通常、世の中に存在する物は、自然物、人工物問わず、
これだけの範囲を1色で構成されているものには、なかなか出会えない。
(計器の白が惜しい。)

この違和感がたまらなく面白いですねえええ。
青いハンドルを初めて見た。
固定観念を裏切ってくれている。

僕が興味をそそられるのは、
このように、1色にしてしまうだけでアートになってしまう可能性が
芽生えるということ。


これはとある雑誌に掲載されていたアート。
こんな風に、緑一色で塗っちゃっても、かなり奥深いアートになりうる。
花、肌、髪の毛の色相差の剥奪が面白いと思える。



これは、うちのオフィスにあるオブジェ。
本をそのまま型取りした石膏製。
某有名インテリアデザイナーの照明作品用のスタディだったものを、
友人からいただいた。
本物の「本」を型取りしているだけあって、
形は超リアル。それでいて白1色。
この違和感が面白い。こんなにリアルなのに虚なのです。

これは存在認識上のギャップであり、
古くから概念としては存在していたことです。
それをわかり易く視覚的に表現してくれる人が
あまりいなかっただけのこと。

この1色化という行為は、
誰もが一度は考えてみたことがあると思います。
本質的に面白くて新しさを生み出す行為は、
古い概念である場合が多い。
そこが奥深い。

***

ちょっと意味合いが違ってくるのですが、
既に流通している物を、1色化して違う需要を生み出しているケースをご紹介。
例えばこれ、

HUBLOT(ウブロ)のオールグリーン、オールブルー、オールブラック。
ビッグバンというシリーズを1色化したもの。
かなりカッコいいです。
1色じゃない元のデザインを知っていれば、面白さは倍増します。


これが普通のビッグバン(いろいろなタイプがあります)。

***

ためしに、こんなのもいいかも。
ゴレンジャー・オールブラック

そしてゴレンジャー・オールブルー

さたにゴレンジャー・オールレッド

実在できたら、
けっこうシュールで面白いと思う。
個々の名前はどうしよう、、、赤レンジャーとか黄レンジャーとか意味ないし。


2011年8月10日水曜日

fractale 外苑西通り編(5・終)

千葉に戻った僕と、
母との二人暮らしが始まった。
正確には小柴さんと三人暮らしなのだが、
彼は、ほとんど家にいなかった。
母は父と結ばれたときからすべてを理解しており、
僕を育て上げることが使命になっている。

父は、千葉には二度と戻らなかった。

「25年後のために動き出します。」
小柴さんはそう告げて、世界中を飛び回っていた。
年に1度くらいの間隔で会うことが出来た程度。

25年後に何かが起きる。
そのときのために僕は生まれたのだ。

***

ぼくは中学を卒業し、高校を卒業し、大学を卒業し、
傍目には、いたって普通に育っていった。

龍蛇族と人間の子である自分の運命を受けとめている僕は、
高校に入ったときから、自分なりの準備をしてきた。

治癒能力を鍛える努力をした。
年に数回、死に直面するようなダメージを自らに科した。

5人の同志もできた。
僕の治癒能力に魅せられ、このお伽噺のようなことを信じてくれた。
僕の鍛錬のサポートをしてくれる。

この5人は僕と同じ大学へ進み、
同じ会社へ就職した、
外苑西通りの会社に。

全ては小柴さんの指示。
就職した会社も小柴さんの会社だ。
その後、5人で独立し、
外苑西通り沿いにオフィスを構えた。
小柴さんの代わりにある準備を進めるために。

***

小柴さんは、
岐阜県飛騨市神岡町に、ニュートリノ(中性微子)を検出する
巨大な地下装置を作った。
表向きは物理学研究だが、このニュートリノこそが、
龍蛇族のエネルギーになる。

ニュートリノを検出するためにはチェフレンコフ放射を使う。
チェフレンコフ放射とは、荷電粒子が物質中を運動する時、
荷電粒子の速度がその物質中の光速度よりも速い場合に光が出る現象である。
そのチェフレンコフ放射を手のひら程の大きさの装置で発生させられる発明を、
小柴さんは秘密裏に成し遂げていた。
一見、金属のボールにしか見えない装置で。

このことにより、どのような場所でも条件が合えば、ニュートリノを検出できる。
しかも、この装置によるチェフレンコフ放射は、
人の脳波に狂いを生じさせることが実証されていた。

もし、このことが発表されたら、人類の進む方向を変えてしまう程の発明だ。

この装置に、僕(龍蛇族と人間の子)の治癒時にでる波動を加えると、
一瞬ではあるが、人の脳をハッキングしたような状態にすることが出来る。
これも長い研究の末に開発された技術だ。
チェフレンコフ放射はニュートリノ以外にも、
人間が発する「気」を検出することが出来るため、
個人を特定してハッキングすることが出来る。

これを僕が意のままに操るための研究を、5人の仲間と進めていたのだ。

***

そして現在、2011年3月8日、
先ほどの東京食品販売国民健康保険組合本部前での爆破事件が起こることは、
前もって小柴さんから知らされており、対応することが出来た。
フェラーリから救った男のことは、僕は知らない。
小柴さんから助けるように指示されただけだった。
爆破を実行した相手が何者なのかも知らない。

そして、今は、有栖川公園の地下にいる。
助けた男はずっと気絶したままだ。

***

有栖川宮熾仁親王騎馬像の台座下の階段を30メートルほど下っただろうか、、、
小学校の体育館程もある基地のような空間が現れた。
幾重にもガラスの壁で仕切られており、
飛行機のコクピットのようなブースが20ヶ所ほど見受けられる。
コンピュータが動く音はするが、人の気配はすくない。
僕が認識できた人数は12人。
奇妙なバランスだ。

床から5メートルくらいの高さにキャットウォークが巡らされており、
全ての場所を俯瞰できる。

体育館のようなアーチ型の天井は、全てがスクリーンになっていて、
いくつもの監視画像、レーダー、何かをカウントしているような数字の群れが、
踊っている。

「ここは警視庁公安部テロ対策本部です、フラクタル」
隊長が言った。

警視庁公安部、、、、
そう言えば、25年前の出雲大社で小柴さんから聞かされたこと、、、
思い出した。

「隊長、ここは龍蛇族の基地ということですか?」

「はい、あなたのための場所でもあります。」

「僕のための?」

「フラクタルたちをサポートする施設と思って下さい。」

「たち?」

「あなたと同じ能力をもつ同志がまだ他にもいます。
その一人は、今、ここへ向っています。」

「そうなのか、、僕だけじゃないんだ」
「それから、まだ、、、、僕は何をすれば良いのか理解していません。」

「すぐにその時が来ます、、焦ることはないです。」


僕は興味深く基地内を見渡し、2分程の沈黙が過ぎたときだった、


突然サイレンが鳴り響く
レーダーが何かを察知した
あらゆる端末の画面には緊急事態を告げるアラートが表示され、
危機レベルが最高値の7であることを告げている。

数秒後、激しい揺れが基地を襲った!

有栖川公園内にある東京都立中央図書館にミサイルが打ち込まれたのだ。

見るも無惨に瓦礫と化したその姿を巨大モニターで見つめる僕ら、、、

大量の書籍が爆風とともに砕け散り、天高く文学の破片が舞っている、
まるで歌舞伎の紙雪のように、、、、
瓦礫は燃え盛る炎に包まれ、そこへヒラヒラと、
書籍の本文用紙が身を投げていく、、、。

その紙雪のなかに一人の男が、、、、

その男は我々の監視カメラの位置を把握しており、
鋭い視線を送っている、、

僕らは男に睨みをきかされているような感覚、

周囲と比較した感じでは、190cmほどはある大男だ。
だが細身であり、黒いマントをはおっている。
男の後ろにはBMW 320i touringが停まっている。男の車だと思われる。
BMW320iは前後配重が50:50という理想のバランスを持ち、
4気筒エンジンは小型故に前輪よりも中心側に設置されている。
つまり、FRにしてミッドシップのような走りを実現している。


「隊長、監視カメラが動かせません、画像も切り替えることが出来ません。」
何者かによて、基地の監視システムとレーダーがハッキングされた。
間違いなく瓦礫の中に立つ男の仕業だ。

男が語り始めた、、、

「私の名前は、柊栄一郎(ひいらぎ・えいいちろう)。
ここの地下に集う龍蛇族へ告げる。君たちは癌だ!
我々は龍蛇族を排除し日本を救う。」


なんということだ、これが小柴さんの言っていた25年後の危機なのか?


僕らに宣戦布告をし、柊は映像から消えた、、、。


しばらくして基地内の監視システムとレーダーのコントロールを取り戻した。
すると、すぐにサイレンが鳴り響いた。
映し出された映像を見て、全員が言葉を失った。

東京湾海上の「海ほたる」にミサイルが打ち込まれた、、、。


そしてほぼ同時に基地スタッフが何かの情報をキャッチした、、、
「隊長、国会議事堂と首相官邸が自衛隊に占拠されました。」



つづく

外苑西通り編(完)
次回は新章のスタートです

この物語はフィクションであり、登場人物、地名は全て架空のものです。

2011年8月9日火曜日

fractale 外苑西通り編(4)

山高帽を被りホワイトアッシュのステッキを持つ紳士が、
僕のことを「フラクタル」と呼んだ。

あまりにも自然に発せられたその低い声、
まったく違和感無く、自分の名前なのだと認識した。
すでに生まれたときからこのコードネームは決まっていたようだ。
それを1985年8月29日の朝に初めて耳にした。

紳士は一体何者なのか?
そして父は、母は、どこへ消えてしまったのだろうか?

二人は三徳山を下山した。

麓に停まっていたのは『いすゞ117クーペ』。
ジウジアーロがデザインした美しすぎる傑作車だ。
イタリアで開催された国際自動車デザイン・ビエンナーレに出品され、
見事名誉大賞を受賞している。


117クーペに乗り込み、出発した。
どこへ向うのかを訪ねると、
出雲大社だと知らされた。

島根県は鳥取県の隣。
さほど時間はかからなかった。

***

出雲大社に着いたとたん、豪雨。
そこに投入堂で見た龍が現れた。

その龍が父だということを、紳士から聞かされた。

父は『龍蛇族』。
人間が地球上に登場するまえから、

この世を守り、仕切り、コントロールしてきた種族。
父はその末裔。 
ここ出雲大社は、世界中に散らばった龍蛇族の本拠地だと知らされた。
つまり父にとっても帰るべき場所なのだとも。

毘沙門天謙信webより


この守護札を見せられて言葉を失った。


「今も龍蛇族が地球上のバランスをコントロールしています。
日本の中枢をコントロールしているのは龍蛇族、
皇室、警視庁公安部、神社は龍蛇族による組織です。
みな人間の容姿をもち、社会構造に入り込み、活動しています。
そのバランスに歪みが生じたとき、
龍蛇族と人間の子をもうけ、
粛正要員として送り込むのがしきたりでございます。」

紳士はさらりと言ってのけた、
この信じられないような話を。

母は、普通の人間だと紳士が教えてくれた。

龍蛇族と人間のあいだにできた子には、特殊な能力が備わる。
強力な治癒能力と、その治癒過程に発せられるパルス(脈動)だ。


さきほどの回復力はそのため。
パルスの放出に関しては自覚が無い。


14年の潜伏期間を経て、開花する能力。
龍の鱗に締め付けられることによって、何かのスイッチが入るのだそうだ。
紳士にもそれ以上の詳しいロジックはわからないそうだ。


「つまり、僕は崩れたバランスを取り戻すための粛正要員なのですか?」

「さようでございます」


なにはともあれ、僕はとんでもない体質を手に入れた。

***

20分ほど過ぎただろうか?
豪雨の中、我々以外には人がいなかった出雲大社は、
すがすがしい晴天となり、参拝客でにぎわっていた。

父の姿はどこにもない。
母は三徳山を登るときから存在が消えている。

***

紳士の名前は「小柴昌俊」物理学者だそうだ。
古くから小柴家は龍蛇族の参謀的役割を担ってきた名家。
小柴家は、何百年もかけて、
宇宙から降り注ぐ龍に必要なエネルギーを採取する技術を開発した。

***

僕と小柴さんは、117クーペで千葉の家へ向った。
16時間ほどで着いた。

「おかえりなさい」

「えっ!?」

僕の大好きな、とても美しくやさしい母が出迎えた。

「たっ   ただいま」

「まってたわよ、フラクタル」

「えっ!?」
もう修ではないんだ、、、。


つづく








2011年8月8日月曜日

ナヤンダラ・クリカエセ

miumiu
TOTO
ハンバートハンバート
anan
ムームー
リンリンランラン
オレオレ詐欺
ミルミル
眠眠打破
強強打破
キンキン
まえだまえだ
ggg
DDD
シュシュ
でんでん
JUJU
トゥクトゥク
Bb
KAKA
COCCO
ボンボン
クスクス
ロミロミ
ウラウラ
蕭蕭
0044 paris
DADA
リーリー
シンシン
レディーガガ
ジジ
Mrポポ
チルチルミチル
シルシルミシル
シュシュ
CCガールズ
CCB
CC-LEMON
SMAP×SMAP
HEY HEY HEY
コイコイ
アイアイ
よむよむ
まるまるモリモリ
ゴキブリホイホイ
ルックルックこんにちは
担々麺
ニンニン
ネネ
ノコノコ
ママ
パパ
ミンキーモモ
ヨーヨー
ルルゴールド
レレレのおじさん
AAA
FF
hhstyle.com
JJ
KKK
LL Brothers
AUDI TT
VVVフェンロ
プリンセスプリンセス
ガリガリ君
オレンジレンジ
品品
KiKi
赤々舎
Francfranc

nano/nano graphics




2011年8月7日日曜日

fractale 外苑西通り編(3)

僕はフラクタル。

本名は、神内 修(こううち・おさむ)。

1985年8月28日、
いまから25年前のこと、、、。

僕の14回目の誕生日。

両親に連れられて、鳥取県東伯郡三朝町にある天台宗の寺院、
三仏寺に向っていた。

当時の我が家は千葉市にあり、
そこから車で鳥取県まで向うには、かるく15時間を要する。
父は車好きで、毎日のように手入れをしていた。
運転も大好きなので、父にはまったく苦痛ではなかった。

母は乗り物に弱く苦痛だったようだ。

愛車は「クライスラーのインペリアルクラウン」。
ウルトラセブンの地球防衛軍車両ポインターのベース車だ。
このシャープなラインは希少価値。
ファミリーカーではない。

僕にとっても自慢だった。

***

三仏寺がある三徳山の麓に着いたのは、日が暮れる間際だった。

三仏寺への道のりは険しく、ロッククライミングさながらの断崖を登る。

日が暮れた。

こんなに暗くては、とてもロッククライミングなどできない。

しかし、父はまるで獣のようにスイスイと登っていく。
しかも、母をおぶって。

僕は目を疑った。
「父さん? だよな」
普段の父の姿とあまりにも大きなギャップがあり、
異次元の生物のような気がした。

そして父は見えなくなった。

はやく後を追わなくては、僕が遭難してしまう。

はやく、、、はやく、、、、

その気持ちとは逆に、どんどん力が抜けていき、意識が朦朧としていく。
「なんだ? なにも考えられない、、、力が入らない」
もはや、自分が立っているのか、座っているのかも解らない状態になり、
なにかツタのような細長いものが体に無数に絡み付いていく感覚を味わった。

ふと気が付くと、僕は三仏寺奥の院の屋根の上に座っていた。

この奥の院は、通称「投入堂」と呼ばれている。
断崖絶壁の中腹、しかも岩壁がオーバーハングしているところにそびえている。
この場所に建築物を建てること自体、平安時代の人間には絶対に無理である。
その場に建てることがむりなので、完成したお堂を投げ込んだのではないか?
ということから、この通称で呼ばれている。

いまだにその建築方法は謎である。

丑三つ時、
月明かりがまぶしい。

月明かりで照らされた自分の腕と足を見る。

「なんだこれは?」

帯状のものに巻かれて締め付けられたような後が、、、。
しかも螺旋状に何重にも。

よく見ると、鱗のような跡がその帯内にうかがえる。

「一体、何がおきたのだろう?」

両親の姿はどこにも無い。

そのときだった、
目の前を、龍が通りすぎた。
体長20メートルはあるだろうか、、、。
まさか、実在するなんて、、、。
そして驚きながら僕は気を失っていった。
遠のく意識の中で、おぼろげに覚えていることは、
そのまま崖の下に落ちていったこと。

50メートル以上ある崖。

助かるはずがない。

***

小川のせせらぎが聞こえる、、

夜が明けたらしい。

「ここは天国か?」

「14歳の誕生日に僕は死んでしまったのか、、、」

朝霧のなかからうっすらと見える人の影。
あの世のお迎えか?

米粒程度の大きさ。
だんだんと近づいてくる。
10分くらいかけてゆっくりと。
倒れているぼくの側にきて、
ようやく顔が見えた。

50歳手前くらいの紳士だった。
その立ち姿、美しい姿勢、それを見れば、
彼がただ者ではないことを容易に感じることができる。
しかも、緊張感と安心感につつまれたオーラを漂わせている。
なぜか、根拠も無く心を許したくなる。

「この人と一緒にいたい」
衝撃的な出来事に遭遇して間もない僕は、すがるよにそう思った。

徐々にぼくは、回復した。
死んではいなかった。
傷が治り、折れた骨がつながり、陥没した頭部は張りを取り戻した。
完治してしまった。

どういうことだろう。

体は健康そのもの。

すくっと立ち上がり、紳士と対峙した。

紳士は、山高帽を被り、ホワイトアッシュのステッキを持っていた。

そして一言つぶやいた、
「フラクタル、、、お待ちしておりました」

このときを境に、ぼくは強力な治癒能力を手に入れ、
紳士と生活することになった。

つづく