2011年6月8日水曜日

ハロッ ゲンキッ アムロッ ゲンキナイッ

ついにここまで来たのですね。
ずっと飛んでる「ハロ」です。

窓から入ってくる感じとか、
「よお!」って声が聞こえるよう。
階段で追いかけてくる感じとか、
「ほら早く!」って声が聞こえるよう。

完全にともだちです。
転がって着地する姿がなんとも愛おしい。

人工知能の完成が待ち遠しい。



防衛省が秋葉で集めた部品で作った世界初の球体小型飛行機。
防衛省は当然すごいけど、秋葉ってとんでもない町だよね。
そもそも日本の省庁はどこもすごい。
それをきちんと有効利用できていないケースが多すぎる。

いいもの見ました。

2011年6月7日火曜日

ヴォイスアクトレス・エターナル・シンガー

ちょっと宣伝です。

今日、見本が届きました。
林原めぐみさんのベストアルバム。
4面デジパックという豪華仕様。

今回は、
表裏の概念を取り払ったデザイン。
天地もよくわからないデザイン。
声優さんと歌い手さんと普通の女性の3面性を出すことが狙いなので、
規制概念はどうでも良かったのです。

かなりいい出来。
ホッとしました。
写真は、林原さんの発案で蜷川実花さんにお願いしたので、
とにかく蜷川さんらしさを生かそうというスタンスでのぞみました。
そして、ビジュアルに秘められたコンセプト(詳しくは書きません)を、
デザインのちからで訴求することが出来ていると思う。






林原さんのような声優さんのCDの場合、
本人写真を使うことが必須です。
普段は、むしろ顔を隠して仕事をしている人なので、
ここぞとばかりに本人の写真を使うことが、一番喜ばれる。
ここに載せたジャケット写真を見ていただければお分かりのように、
ものすごくかわいくて美人なのです。
もちろん、メイクさんやスタイリストさんの腕も良いのですが、
やっぱり、素材が良くなければどうにもなりませんもの。

毎回、本人の写真でジャケットを作るのって、普通は難しそうじゃないですか、、。
マンネリ化しそうですし。
でも、林原さんの場合は、毎回別人のように変わっていくので、
CD全部違う人みたいなのです。
すくなくとも私が担当してからはそうです。
もちろん、毎回違うコンセプトを立てて、大きく振っているのは確かなのですが、
見事です。
多様なキャラに声をあてられることと同様に。

6月11日発売です。

*下の『CHOICE』のデザインも、なかなか良く出来たので気に入ってます。

ブラックスワン・ハ・イガイセイ

確率論や従来からの認識・経験からでは予想できない現象を総称して
『ブラックスワン理論』と呼ぶ。
ヘッジファンド用語です。

当然のように白鳥は白いと思っていたが、
オーストラリアに黒い白鳥が生息していたことから、
びっくりしてそう名付けたそうです。

まあ、シャレてて素敵ですね。
「予想外の出来事を総称する。」
この行為自体がすてき。

私の生活では、黒い白鳥に出会ってびっくりするようなことは無いので、
自分の経験則で同じことをしようとすると、情けない名前になっちゃう。

フォーイグザンポ〜〜


『柿ピー理論』
友人と柿ピーをついばんでいたとき、
亀田製菓の理想型である「柿の種6:ピーナツ4」の割合を無視して、
「柿の種2:ピーナツ8」くらいのペースで食べてしまい、
柿の種しか残らなくなることから、
確率論や従来からの認識・経験からでは予想できない現象を総称する。


『ビュッフェが止まらない理論』
ほとんど知り合いがいないジャンルのパーティー会場で、
どう立ち回ってよいかわからずに浮きまくっているとき、
動揺を隠すために立食ビュッフェをずっと食べ続けるのだが、
予想以上においしくて、本気で食べに打ち込むことから、
確率論や従来からの認識・経験からでは予想できない現象を総称する。


『晴れの日のワイパー理論』
不慣れな車種の車を運転したとき、
ウインカーとワイパーの位置を理解せず、
曲がるたびに窓を拭いてしまい、
慌ててウォッシャー液を噴射して、
あえて窓拭いたんですけど何か?って、おすましすることから、
確率論や従来からの認識・経験からでは予想できない現象を総称する。


『下のほうがヨレヨレ理論』
書店で平積み雑誌を買うときに、
なるべく立ち読みされていない綺麗な物が欲しいので、
下のほうから取るのだが、なんと一番上のやつよりもヨレヨレで、
ヨレたやつを随時下に回していた書店員の罠にまんまとはまることから、
確率論や従来からの認識・経験からでは予想できない現象を総称する。


まあ、せいぜいこんな感じで情けないのだが、
なぜ、こんな書き込みをしているかと言えば、
ブラックスワンを見て、びっくりしたためです。

上映終了後に、まわりから聞こえてくるのは、

こんな内容だったんだ!
想像してたのと全然ちがった!
こんな映画だったんだ!
怖かった!
もっと優雅なのを想像してた!

と、予想を裏切られたという感想が多い。
自分も、内容のさわりは理解していたが、
これほどまでに強烈な内容だとは思っていなかった。
だからこそ、おもしろくて感動したんだけどね。
マイ映画ランキングで、ずっと1位だった『ピアノレッスン』を抜きました。

まさに『ブラックスワン理論を』、
映画の『ブラックスワン』で実践しちゃった感じ。



2011年6月5日日曜日

バケモノガタリ・ガ・スゴカッタリ

M日新聞社のNさんと、
次にデザインさせていただく本の話を電話でしていたとき、
西尾維新のライトノベル「化物語」の話が出た。

だいたいのことは知っていたが、
アニメを知らなかったし、
内容も知らなかった。
ただの萌え系ともとられがちな雰囲気なので、敬遠でした。

さっそくバンダイチャンネルで少し拝見。

かなり面白い。
言葉のセンスはレイモンクノー級です。
けど、一番感心したのは、
グラフィックセンスと作画センス。

良質のアニメに遭遇するたびに、
考えさせられてしまうことがある。

我々、平面の世界で生きている人間は、
一つの紙面に沢山の思いを詰め込んで、
良質の静止画を生む。
時間は沢山かかる。
絵や写真を使う場合も、時間は沢山かかる。

制作過程や目的や機能が異なるので、
単純に比較するのはナンセンスですが、
良質のアニメって、
かなりクオリティの高いビジュアルを大量にさらっと見せてくれる。
ひょっとしたら、
そこらへんで開催されているイラスト展なんか、
太刀打ちできないような絵が、大量に流れてくる。
良質な設定とストーリーに支えられているので、
一瞬一瞬の絵に、何かを説得するような任務は無いのですが、
見た目の美しさだけではかると、感心しきりです。




こんな感じの町並みに、心奪われました。
まるでトーマスデマンドが作る風景のようです。

これがトーマスデマンドの写真。


有名な事件現場などを実物大のペーパークラフトで再現し、
それを写真に撮る作家です。
写真は大きく引き延ばされ、緊張感と違和感で見せる作品。
さらに、事件の背景が存在するので、インパクト大。
コンセプトに甘えずに、きちんと観賞物として素晴らしい。

マイマイフェイバリットナンバーワンです。

漆・麗し

4年前くらいに、とある仕事で「蒔絵」の特集をしたことがある。
そのときに、輪島塗の「輪島屋善仁」八代目に話をお聞きした。
様々な漆にまつわる話はどれも興味深いのだが、
何よりも、
「漆を食器に使う意味」の話が印象に残っている。

古来から日本人は漆黒のなかに、宇宙を見出してきた。
宇宙とは、「無限の広がり」と同意。
その宇宙で出来た器に汁や飯を盛り、
体内にかきこむ。

食材は自然物。
自然物を神格化してきた日本人。
神を宇宙のポテンシャルとともに体内に取り入れるのです。

その結果、両者の相乗効果によって、
栄養素が無限に広がるということなのか。

とにかく、食器に使うことが素晴らしいと力説していた。
かき込むように食べろともいっていたような。

****

みなさんもご存知のとおり、
漆は塗料としては極めて優秀です。
見た目の美しさにくわえて、
耐久性がある。
腐敗作用がある。
接着効果もある。

その逞しい能力の中で、
私が気になるのが、「腐敗作用」。

昔、自分自身のミイラを仏像と化する即身仏を目指す僧侶達が、
死んで即身仏となる直前に自分自身が腐らずにミイラ化するように
漆を飲んで防腐したという。
この修行僧たちは、日頃から防腐に対する対策を続けている。
タンパク質が少ない木の実だけを食すのです。
即身仏化とは生きたまま徐々にミイラ化していく行為でして、
脂肪がとけて、筋肉が朽ちて、徐々に死んでいく。
想像を絶する苦痛を伴うのだろうと思う。
そんな中、仏に変わるために、読経を続け、
腐らないように死んでいくための自己管理を続けるのです。

****

スポーツ選手って、
毎日、基礎体力維持のために、ジョギングをしたり、
それぞれが決めた目標のための準備を続けます。
理想の体を維持するために食事も規制する。
一度やめたらなかなか取り戻せない。

音楽家もそう。
音大の友人は、ヴァイオリン科でして、夏でも手袋していた。
体育の授業は基本的に全て不参加。
自転車ものらない。
字もなるべく書かなかった。
彼女が決めた目標のために。

きっとこれらって、
腐らないように死んでいくための自己管理なのかなと思う。
(死=目的)
大成したのに腐っている人って結構いるからね。

目標を成し遂げられる直前に、
漆を飲みたい。
腐敗を防ぐから。
その先に劣化することがなくなるから。
決めたことを全うする意志が備われば、
それぞれにとっての「漆」が何なのか、解るのだろうね。

グラフィックデザイナーの自分にとってのジョギングって何かな?
本読んだり、映画見たり、旅をしたり、美しい物を見たり、、、。
全部楽しいことばかり。
なんか違うな。
もっと我慢するようなことって無いかな?
観察力維持のために、たまにデッサンをするくらいかな。
でもそれも楽しいな。
やっぱり無いな。
睡眠が足りないくらいだな。
もっと辛くないと雰囲気でないね。

今は良くわからないから、
とりあえず4年前の、お話を聞いた次の日から、
ご飯と味噌汁は、両方とも漆塗りの大きめの椀で食べています。
理由抜きに、お米は漆塗りで食べるのが一番おいしいと思う。
漆って、外国名「JAPAN」だし、
世界中のみんなが解っている気がする。

多分、俺、腐りにくいよ。
よく、人間も、お肉も、果実も、腐る直前がいちばんいけてるって言うけど、
俺は腐らないから、ずっといけてないかも。

2011年6月2日木曜日

合気道的編集能力素敵過也

どうなるかわからない、
普通で考えたらうまくいくはずがない、
予算が合わない、
時間がない、

でも

でも

すっごく素敵な企画

そんな企画を脇目も振らずに猪突猛進

何とか成し遂げてしまう

そんな人に出会えた。

関係者を気持ちよく巻き込み、
みんな喜んで消耗戦に参加する。
全員が大変。
でも、いやがる人なんて一人もいない。

すがすがしくみな騙される。

そして最高の結果が残る。
質の高い成果物と共に。

その人曰く、
合気道と同じ。
能動を、すがすがしく返され、投げられる。
あれれって。
騙されるようなもん。
でも気持ちは爽やかなんです。

とのこと。

この話、大好きです。


2011年6月1日水曜日

死ぬまで待とうかね。

FNNより
社会保障と税の一体改革案 
政府、2015年度までに消費税率を10%まで段階的引き上げへ


政府が6月2日に示す「社会保障と税の一体改革案」で、2015年度までに、消費税率を段階的に10%まで引き上げると示すことが明らかになった。
改革案では、社会保障の財源を確保するため、2015年度までに、消費税率を段階的に10%まで引き上げるとして、2011年度中に法整備を行うとしている。
政府関係者によると、改革案には年金の最低保障機能の強化策として、年収65万円未満の高齢者に対して、支給額を月額1万6,000円加算する案が盛り込まれるほか、社会保障費の抑制策として、年収1,000万円以上の高額所得者の年金給付を見直すことが示される。
また、医療機関を受診したときに、診療費とは別に、100円程度の定額負担を求めることなどが盛り込まれるほか、将来的には、年金の支給開始年齢を68~70歳程度に引き上げることを検討するとしている。

(05/31 11:51)
えっ?????

エエエエエエエエエッ?????

オオオオオッ?????????????

とうとう本性を現しやがったぞ。

年金問題のごたごたをこういう形でごまかす戦略だったのか!


将来的には、
年金の支給開始年齢を
68~70歳程度に引き上げることを
検討するとしている。

ですって。

なめられたもんです。国民は。
もらう前に死ぬ人、多数。

日本人の平均寿命は女性86・44歳、男性79・59歳だそうですが、
この発表自体疑わしい。
私のまわりでは、ここ数年、71歳くらいでお亡くなりになっている方が多い。
もしこの年金支給年齢が可決された場合、
何十年も収めてきたのに、1年くらいしかもらえないってことになる。

こんなんじゃ若い人は、
みんな収めなくなるよ。
もらえないんだもん。